禁煙18日目。煙草会社のご意見4。
まだまだあるよ、煙草会社のご意見4。
昨日までのまとめでいうと、
・世界最大の煙草会社・フィリップモリスは、世界の研究機関の情報を引用し、リンクを貼り、全面的にニコチンの危険性を認めまくってる。 そしてその文章はおそろしく簡潔で、一度読んだだけでも読み間違えようがない。(PMI.com 喫煙と健康)
・一方、我らがJTが掲載する煙草の危険性の説明文は、悪文で意味が読み取れない。
・JTの主張(たぶん「煙草は危険すぎるもではない」というもの)の論拠だと彼らが言ってる「研究報告」や「指摘」のソースを、JTは一切提示してない。
・またその「報告」「指摘」をしているという「科学界」やら「各国衛生当局」とかへのリンクもひとつも貼っていない。
つまり「危険じゃないという証拠がある」と言っているくせに「証拠」をひとつも見せてくれない。(リンク貼るだけなのにね。フィリップモリスはやってるし)
JT、くっそセコい。
まーじダサい。
それが昨日までのお話。
さて、今日はそのつづき。
昨日見たのはJTが主張するコストのページだったけど、まだまだ、彼らは別のページでこんなことも言ってる。
喫煙リスクの低減 | JT ウェブサイト (下線太字化は僕による)
喫煙リスクの低減
私たちは、喫煙のリスクを完全に取り除くことは困難であると考えていますが、喫煙のリスクを減少させる可能性のある製品を開発することは、たばこ会社にとっての当然の責務であると考えています。
喫煙に関連すると言われている各種疾病の発生メカニズムや、たばこ煙中のどの成分がどのように疾病発生に影響するのかについては、十分に解明されていません。したがって、「リスク低減」の定義は何か、それをどのように評価するのかといった枠組について、科学界・公衆衛生当局を含めて広く合意ができているわけではありません。
ちょっとここでいっかい区切るけど、えっと、なんだこれ?
ここにきて、すんごい逆ギレみたいな文章がいきなりぶっ込まれてる。「!」マークが語尾についていてもおかしくない文勢がある。
そんなキレるとこ?
だいたいJTが言うように、喫煙に関連すると言われている各種疾病(まわりくどい)の発生メカニズムや影響成分って、ほんとうに「十分に解明されていない」の?
なにをもって「十分」とするか、ということを曖昧にすることで、「まだ解明されてない」と表現するレトリック(修辞法)にすぎないでしょそんなの。
ちなみに
・WHOも米国心臓協会も「心臓病」の重大な危険因子って言ってるし、
Smoking & Cardiovascular Disease (Heart Disease)
・喫煙は肺がんや他のがんとなる最も重大な要因だってWHOを初めとする機関も言ってるんだけど。
IARC Monographs- Monographs available in PDF format
それだけわかれば「十分に解明」されてね?
あとなにが必要なの?
もちろん研究には終わりはないし、ますます危険度が明らかになっていくのは喜ばしいことだけど、少なくとも「煙草が危険」であることは「十分に解明」されてるでしょ。
ちなみにこれらのリンクは、フィリップモリスのサイトに張ってあったからね。
まじでJTの言い訳って、セッコイんだよな。
あ、まだ本文続いてた。れつごー。
このような状況のなか、私たちはこれまで、煙成分全体及び個別煙成分を低減した製品や、新タイプ製品等の研究開発、評価の研究※に取り組んできました。
たばこ煙中の成分量はタール量と密接に関連しています。より少ないタール量であればあるほど喫煙による健康へのリスクが少ないという可能性は、ある程度各国の科学界や公衆衛生当局に受け入れられてきたものと私たちは理解しています。そこで、私たちは、お客様のご要望にお応えするとともに、たばこ煙中のタール量が少ないほどリスクは低減するであろうとの考えに立ち、長年低タールたばこの開発に取り組んできました。低タール製品は日本市場のお客様に支持され、 2013年にはタール1~6mg製品の市場シェアは約53%になりました。また、日本市場製品の平均タール値は2013年に6.9mgとなり、世界でも有数の低タールたばこ市場となっています。
しかしながら、製品のタール量を低減することによってどの程度リスクが低減されるかわかりませんし、またシガレット中のタール成分を完全に取り去ることができるわけでもありません。どの程度タール量を減らせばリスクを低減したといえるのかについても科学的に明らかになってはいません。
「リスク低減」の枠組みについて科学的な結論や幅広い合意が得られていないこともあり、これまでの研究開発努力にもかかわらず、既存の製品よりもリスクが少ないと言え、また喫味の観点からもお客様にご満足いただけるような製品は、現時点でまだ開発されていないものと私たちは考えています。したがって、私たちは、現時点で特定の製品をリスク低減製品として訴求することは行っていませんが、今後とも、喫煙のリスクを減少させる可能性のある製品の開発や評価の研究について、引き続き一層努力していきます。
押さえたいところ太字にしたけど、とにもかくにも回りくどい。
信じられないような、ひどい悪文だ。
中途半端な文章技術しかもたない気取った書き手が、本意を隠蔽するためにこねくり返してるだけの文章だ。超読みづらいし、理解しにくい。
ちょっとこの文章を整理してみよう。
はじめの太字のパラグラフのところ、
より少ないタール量であればあるほど喫煙による健康へのリスクが少ないという可能性は、ある程度各国の科学界や公衆衛生当局に受け入れられてきたものと私たちは理解しています。
は、いったい何を言いたいんだろう?
・「低タールだと低リスクっていう可能性は」
・「あるていど世間に受け入れられたと」
・「私たちは理解してる」
てことだよね?
留保しすぎ。保険かけすぎ。
この文章に、なんの覚悟もない。
なんの責任も負うつもりがない。
だから意味がわからない。
それに各国の科学界や公衆衛生当局に、受け入れられてるのこの「低タールは低リスク」ってやつ。そのソースどこ? なんでリンク張らないの?
で次の太字のところ。
しかしながら、製品のタール量を低減することによってどの程度リスクが低減されるかわかりませんし、またシガレット中のタール成分を完全に取り去ることができるわけでもありません。どの程度タール量を減らせばリスクを低減したといえるのかについても科学的に明らかになってはいません。
・「でも、どれくらい低タールにすれば低リスクなのか科学的に謎」
て言ってる。
え?
ちょっと意味わかんないんですけど。
整理した前の文章と続けて読むと、
・「低タールだと低リスクっていう可能性は」
・「あるていど世間に受け入れられたと」
・「私たちは理解してる」
・「でも、どれくらい低タールにすれば低リスクなのか科学的に謎」
ちょっと、待って。
なんなの。なにが言いたいんだよ。
整理したところで何がいいたいのかわかんないじゃんかよ!
はっき言えよ!
ほんとうにJTの煙草の説明って、
最悪にひどい文章だけど、
それでもなんとか文意をくみ取ろうとして何度か読み返すと、
おぼろげに見えてくるのは、
「おれたちが作ってる低タール煙草は、リスクが少ないよ」
ってことっぽい。
そのくせたぶん
「本当にその低タール煙草を吸っている人は、危険リスクが少ないのか?」
ときいたら
「いやいや、そんなことは言ってません」
と彼らは言うはずだ。
言い逃れできる道をたくさん用意しながら、彼らは主張してる。
でもあんまり大々的に言えないし(つか実際リスクあるからね)、大声で言うと怒られそうだから、ものすごい大量の留保をくっつけて言ってるだけだ。
ガキか。
つっこみ疲れするよ、まったく。