禁煙17日目。煙草会社のご意見3。
昨日書き切れなかったから、煙草会社のご意見3。
というか、JTの主張ってつっこみどころ満載なんだよね。
あらためて言うけど、
僕らがニコチン中毒で苦しんでる、
その原因となってる煙草を売っている会社が、
どういうスタンスをとっているかを僕らは知るべきだと思う。
そして、なんども例に出すけど、
世界最大の煙草会社・フィリップモリスは、
意外にも、全面的にニコチンの危険性を認めまくってる。(下線太字化は僕による)
喫煙は、心血管疾患 (心臓病)、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫や慢性気管支炎)など、数多くの深刻な疾病を引き起こします。 喫煙者がこれらの疾病のいずれかにかかる可能性は、非喫煙者に比べてはるかに高くなります。 また喫煙には依存性があり、やめることは極めて困難な場合があります。 これが、世界中の主要な医療機関および科学機関の見解です。 また、これらはフィリップ モリス インターナショナル(PMI)の見解でもあります。
こういう企業のあるアメリカでは、やはりというか、とうぜんというか、日本よりも遙かに禁煙に対する意識が高い。室内ではどこも完全禁煙だし、煙草1箱千円することもある。そんな環境にいれば、煙草を吸い始める機会も日本と比べて少ないのはあたりまえだ。
で、一方、我らがJT。
どんな覚悟で煙草を売ってるのか、きいてみようぜ!
ほないこかー!
喫煙の社会コスト | JT ウェブサイト(下線太字化は僕による)
喫煙の社会コスト
喫煙により、喫煙者個々人だけでなく、社会全体として損失が発生しているのではないか、という指摘があります。これは「喫煙の社会コスト」と言われているものです。
私たちは、喫煙の社会コストについてその定義・計算方法等が広く合意されているとは言えず、したがって社会コストが発生しているのかどうか、また発生しているとしてその金額はどのくらいであるかについては現時点ではっきりとは言えない、と考えています。喫煙の社会コストを推計した研究報告は日本・海外を含め多数あります。それらはそれぞれ異なった計算前提や仮定に基づいており、したがって推計結果もまちまちです。明らかに非合理的だと思われる仮定にもとづいた推計も見られます。喫煙者について非喫煙者よりも多くの一人当たり医療費がかかっているかどうかについては、客観的な裏付けがあり広く合意された結論は未だ無いものと考えています。喫煙者と非喫煙者では医療費に差は無いという報告も複数あります。また、肺がん等の喫煙と関連があるとされている疾病について、その関連性は疫学研究により示されているものですが、実際にはそれらの病気は住環境、食生活、運動量、ストレス、遺伝的要因等さまざまな要因が複雑に絡み合って発生するものです。したがってそれらの病気にかかる医療費あるいはそれらの病気による死亡に伴う損失について、たばこにのみ責を帰したり、あるいはたばこの寄与度を過大に評価したりすることがあれば、不適当であるものと考えています。
JTの主張の文章って、ほんとうに悪文だ。
理由は明白、接続語が徹底的に省かれてる。「しかし」とか「でも」とか「ただし」とかが必要な箇所が山ほどある。もちろんこれは意図的に省かれてると考える方が自然だろう。
なんで、「しかし」とか「でも」を使わないかって?
それは「言い訳」に聞こえてしまうから。
JTとしては「私たちはこう言いたい」じゃなくて「 冷静で客観的な事実として、こうなってるのはわかりますよね?」という風に文章を読ませたい。あくまでクレバーに。淡々と。だから「しかし」とか「でも」といった接続語が省かれてる。
そして、読み手のことを考えていないから、悪文のまま提示しても平気なんだ。
まったく、企業としてその姿勢がどうかと思う。
言い訳に聞こえないように、彼らが一所懸命に主張しているのは「煙草は言われているほど悪くない」ということだ。
なんなら「煙草は社会から不適当に叩かれている」とけなげな被害者のような顔を見せようとしてる。
さすがに煙草の害悪が世界的常識になってるいま、
この「けなげな被害者」の芝居は、
ほんとうにお寒い。
というか、セコい。
セコくて、ダサい。ちょうダサい。
実際、JTは複数あるという「研究報告」や「指摘」のソースの提示を一切行っていないし、それら報告をしているという「科学界」「各国衛生当局」とかへのリンクもひとつも貼っていない。
僕ら閲覧者にはいかなるリファレンスも渡さない、一方的な主張だ。客観性はどこにも存在しない。
「喫煙者と非喫煙者では医療費に差は無いって、あっちの人はみんな言ってるよ!」
「あっちのみんなって、誰だよ?」
「それは……えっと……みんなだよ!」
ガキか。
つづきは明日。